ろ過装置、排ガス処理装置、脱臭装置、サイレンサー、ミスト分離装置のメーカーです。
1)ろ過とは
ろ過とは、固液分離(混合液を液体と固体に分けること)です。
【原理】
液体と固体の混合液(スラリー)を、細かい穴が開いた多孔板(ろ材)に通すことにより、液体と固体に分離します。
2)ケーキろ過
スラリー内に含まれる固体(粒子)の大きさは均一ではありません。
その場合、はじめに大きい粒子が捕捉され、つぎに小さい粒子が大きい粒子間に、ひっかかることにより捕捉されます。
このように、堆積したケーキによって固液分離をおこなうことをケーキろ過といいます。
3)ろ材
スラリー中の固体を捕捉する役割の多孔質体を、ろ材といいます。
【ろ材の種類】
4)ろ過助剤
ろ過をする際に、ろ過助剤を使用することがあります。
【ろ過助剤の役割】
(1)ろ液の清澄度を高めます。
(2)ケーキのろ過抵抗を低減させ、ろ過ライフを延ばします。
(3)ろ材の目詰まりを防止します。
【ろ過助剤の使用方法】
(1)プリコート
ろ材表面に薄い助剤層を形成することによって、ろ過性能を向上させます。
くわえて、ケーキの剥離を容易にし、ろ材の目詰まりを防止します。
(2)ボディーフィード
ろ過助剤をスラリーに直接添加することで、空隙率が高くなり、ろ過抵抗の急激な上昇を防ぎます。
【主なろ過助剤】
商品名 | 主成分(%) | 粒子径(μm) | 特徴 | |
---|---|---|---|---|
珪藻土系 | ラヂオライトシリカセライト | SiO2 80~90Al2O3 3~8 | 2~60 | ・形状が複雑で、圧縮性が極めて小さい ・一般ろ過用 |
パーライト系 | トプコ | SiO2 75~80 Al2O3 13~18 |
2~40 | ・珪藻土に比べ、嵩比重が小さく、清澄度が劣る |
セルロース系 | セルロース | セルロース 99.5以上 |
太さ:15~20 長さ:50~100 |
・圧縮性が高い ・焼却が可能 |
1)ケーキろ過
ケーキ濃度が高いスラリーに対しては、ケーキろ過を行います。
【ケーキろ過の種類】
(1)加圧ろ過(リーフ型、キャンドル型、フィルタープレス)
(2)重力ろ過(ベルト型、ドラム型)
(3)真空ろ過(ドラム型、ディスク型、水平型)
(4)遠心ろ過(バスケット型、デカンター型)
2)清澄ろ過
ケーキ濃度の低いスラリーに対しては、清澄ろ過を行います。
【清澄ろ過の種類】
(1)表面ろ過(不織布フィルター)
(2)深層ろ過(粒状ろ材ろ過、繊維状ろ材ろ過)
3)圧搾ろ過
ケーキの含水率を低減させるために、圧搾ろ過を行います。
【圧搾ろ過の種類】
(1)連続圧搾(スクリュープレス、ベルトプレス)
(2)回分圧搾(圧搾型フィルタープレス)
(1)充液
ろ過槽内を原液で満たします。
(2)循環(プリコート)
循環することで、ろ材表面に均一なケーキ層を形成します。
(3)ろ過
循環ラインから、ろ液槽ラインに切替えて運転します。
(4)残液戻し・ケーキ脱水
ろ過槽内の残液を抜き出し、ろ材表面についたケーキにエアを流すことで、脱水します。
(5)ケーキ剥離・排出
通気脱水により、含水率の下がったケーキを、液の流れとは反対方向からエアを流して剥離させます。エアを流すことで、ろ布が膨らみ、ろ材表面に付着したケーキを剥離できます。